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更新2023/11/01
電子工作に限らず、電気が関わること全てに関わる大原則があります。
オームの法則です。
ドイツのオームさんが発見した電気の基本法則で、電圧・電流・抵抗の関係は一義的に決まるということを表します。
よく、電気の入門書に書いてある法則ですが、実は単純な説明の入門書とは違い、工学としての法則の使い方は入門教科書のようなものではありません。
法則式は、3通り。
それらの式は、使われるケースで意味が異なります。
V=I・R
I=V/R
R=V/I
V:電圧値(V ボルト)
I:電流値(A アンベア)
R:抵抗値(Ω オーム)
抵抗器(Ω)が存在し、その抵抗器にI(A)の電流を(どういう方法でもよい←★これ重要)流せば、抵抗両端に電圧I・R(V)が「必ず」発生するというものです。
電線に電流を流した時に、電線が持つ抵抗による電圧損失値を知る時などに使います。
送電線などでは重要ですね。
抵抗器(Ω)があり、その抵抗両端に(どういう理由でもよい←★これ重要)電圧V(V)が発生している場合、抵抗器には「必ず」電流V/R(A)が流れているということを示します。
駆動回路の負荷短絡検知するため、抵抗器を駆動回路の配線の途中に挿入し、その抵抗値の両端電圧を測定することで駆動電流値を知るという使い方などがあります。
何かの部品に電圧V(V)を印加し、その時電流I(A)が流れていれば、その部品の抵抗値は「必ず」V/I(Ω)であるというものです。
LEDの制限抵抗値を求める時や、ケーブルの電圧降下値と電流値からケーブルの抵抗値を知りたい時などに使用します。
これらの式は、電子工作するうえで必須の基本計算式です。
教科書的には、単に3つのパラメータの関係だけを論じることが多いですが、工学の使い方と解釈は上記のようにそれぞれ異なるわけです。
電子工作でも重要な考え方なので、使うケースも併せて必ず覚えましょう。
オームの法則は、直流だけに限らず、位相のある交流など含めて、「抵抗(つまりインピーダンス)・電圧・電流を扱う全て」に適用されます。
例外はありません。