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更新2022/06/08
デジタル回路の基本要素として、論理回路(ロジック回路)という素子群があり、世の中の製品のデジタル回路部分は、全て論理回路の組み合わせだけで構成されています。
最近の電子工作の制御はマイコン&プログラムで行う方法が主流ですが、至極簡単な制御(例えばスイッチAがオン、スイッチBがオフでランプが点灯など)の電子工作はデジタルICだけで実現という事もあります。
よって、最低限こういう物らしいということぐらいは、知っておきましょう。
本章では、論理回路と、論理回路を数学的に表現するブール代数を簡単に説明します。
論理回路の基本となる要素は、AND(アンド)、OR(オア)、NOT(ノット)の3つです。
各素子の動作は以下の通りです。
・AND:全ての入力が「1」のときだけ、出力が「1」になる
・OR :どれか1つの入力が「1」になると、出力が「1」になる
・NOT:入力と出力が反対になる
受動素子の抵抗器・コイル・コンデンサと同じで、3種の要素だけで全ての論理の構成が可能な基本要素です。
尚、AND・ORはゲート、NOTはインバータと呼ばれることもあります。
また、論理回路の動作を表す道具として「真理値表」と「論理式」が使われます。
真理値表は、入力信号の全ての組み合わせに対して、出力信号がどのようになるかを表にしたものです。
論理式は、入力信号と出力信号の関係を数式で表したもので、式をブール代数式と呼びます。
ANDとNOTの組み合わせをNAND、ORとNOTの組み合わせをNORと言います。
他に、AとBの2つ入力が互いに違う時だけ出力が「1」になる論理回路を、排他的論理和または「ExOR(エクスクルーシブ オア)」といいます。
現実の論理回路は、基本要素ではなく、この準基本要素のNAND、NOR、ExORが良く使われます。
基本要素よりデバイスとして作りやすい、応用しやすいからなんですね。