当サイトのコンテンツはご自身の判断と責任においてご利用ください。営利目的の転載等は固くお断りします

更新2022/06/08

定電流ダイオード(CRD)の回路例

このページの項目
他を探す

本章は、色々なCRD配線のパターンとパラメータの組み合わせです。
その組み合わせでの使用可否も判定しました。

(例)LED1ケ 電源9V

 ・LEDの順方向電圧 Vf=3.5V 1ケ
 ・CRDの肩特性電圧値4V、最高使用電圧25V
 ・電源は9V
定電流ダイオードCRDの回路例1
 CRD両端電圧=9-3.5=5.5V
上記結果を用いて、CRD電圧の許容範囲にあるかどうかの判定式(CRDの基本)を使います。
 (判定式)4V < 5.5V < 25V
式を満足できたので上記パラメータ値の場合はCRDの許容範囲に入ることがわかります。

(例)LED2ケ直列 電源9V

 ・LEDの順方向電圧Vf=3.5V 2ケ直列
 ・CRDの肩特性電圧値4V 最高使用電圧25V
 ・電源は9V
定電流ダイオードCRDの回路例2
 CRDの両端電圧=9-3.5×2=2V
 (判定式)4V < 2V < 25V ⇒×満足できない!
式を満足できません。
この場合、定電流は見込めません。
うす暗くLEDが光り、少しの電圧変化で大きく輝度が変化することになります。
定電流で使用するには、電源電圧を大きくするかLEDを1ケにすることになります。

(例)LED2ケ直列 12V電源

 ・LEDの順方向電圧Vf=3.5V 2ケ直列
 ・CRDの肩特性電圧値4V 最高使用電圧25V
 ・電源は安定化12V
定電流ダイオードCRDの回路例3
 CRDの両端電圧=12-3.5×2=5V
 (判定式)4V < 5V < 25V 
ぎりぎり使えそうです。

(例)LED2ケ直列 車の12Vバッテリー

 ・LEDの順方向電圧Vf=3.5V 2ケ直列
 ・CRDの肩特性電圧値4V 最高使用電圧25V
 ・電源は10~16V
定電流ダイオードCRDの回路例4
車のバッテリーは、10V~16Vまで簡単に変化するので、計算すると10~11Vの時は定電流にはなりません。
10~11V域は、電圧変動に合わせてLEDの輝度も変化します。
10V以上で定電流化するには、LEDを1ケにするか、肩特性電圧値の低いCRDを使います。

(例)LED1ケ 電源9V CRD2ケ並列

 ・LEDの順方向電圧Vf=3.5V
 ・CRDの肩特性電圧値4V 最高使用電圧25V 2ケ並列
 ・電源は9V 
 CRDの両端電圧=9-3.5=5.5V
定電流ダイオードCRDの回路例5
 (判定式)4V < 5.5V < 25V
CRDは並列に接続して使用することが可能な素子です。
LEDに流れる電流は、CRD D2とCRD D3の値を足した定電流値となります。
CRD D2が10mA、CRD D3が20mAならば、合計して30mAの電流がLEDに流れます。
ただし、D2とD3両方とも同時にCRDの許容範囲の式を満足することが条件です。
どちらかが、1つでも式を満足できないとLEDを定電流で駆動できないか、LEDやCRDが壊れることになります。

このページの評価ボタン

ありがとうございました 

エレラボドットコム 電子工作の知恵袋ロゴ

最新

中の人

電子回路とファームウェア専門の元エンジニアが、初心者の頃の疑問や勉強・経験で知った「そうだったのか」を2009年から書いています。

▲ページの先頭へ戻る